理化学研究所ライフサイエンス技術基盤研究センター RIKEN Center for Life Science Technologies

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タンパク質架橋酵素核局在の簡易測定技術

 

 

タンパク質架橋酵素トランスグルタミナーゼはリシンとグルタミンの間を共有結合により架橋する一連の酵素で、細胞質、核内、細胞外において様々なタンパク質を架橋する。そのうち最も広く発現するトランスグルタミナーゼ2は核移行シグナルと核排出シグナルを持っており、エタノールなどにより核移行が促進される。核内では転写因子Sp1を架橋することによりアポトーシスを誘導する。この様に、核内でのタンパク質架橋活性は細胞の運命を決定する上で重要な働きをしており、この活性を測定する方法を開発した。

方法

培養細胞を非環式レチノイドやエタノールで処理すると、トランスグルタミナーゼ2は核に移行する。核において架橋活性を示すトランスグルタミナーゼを検出するために、アシルドナー基質である5-(biotinamido)pentylamineを細胞に取り込ませ、細胞内基質タンパク質のグルタミン残基に架橋反応させる。架橋された5-(biotinamido)pentylamineを蛍光標識したStreptavidineにより検出し、細胞イメージングアナライザー(Image Express, Molecular Device)により核内での蛍光強度を定量する。

参考文献

  1. Free fatty acids induce transglutaminase 2-dependent apoptosis in hepatocytes via ER stress-stimulated PERK pathways. Kuo, T.F. et al. Journal of cellular physiology 227, 1130-1137 PMID:21567402 (2012).
     
  2. Role of transglutaminase 2 in liver injury via cross-linking and silencing of transcription factor Sp1. Tatsukawa, H. et al. Gastroenterology 136, 1783-1795 e1710 PMID:19208340 (2009)

関連研究室

CLSTは、2018年4月1日からの理化学研究所第4期中期計画により、3つのセンターに改組されました。